家具・インテリアの基礎知識・・・張地の話 その1

こんにちは、ドマーニ日本橋の冨田です。


今日からは、いよいよ張地の話です。


 


椅子の張地には、主に布地と革がありますが


布地からご紹介したいと思います。


 


布地(織物)の本来の価値は、素材(繊維)や織り方、


仕立て方により変わると言われています。


 


まずは素材(繊維)からご紹介いたします。


 


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 ■天然繊維


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天然繊維は、動物繊維と植物繊維に分かれます。


 


◆動物繊維


①ウール


あたたかみがあり、燃えにくく燃えても有毒ガスが出ない、


また回復・復元力があります。


 


②シルク


日本の衣文化と密接に関連しており、繊維の代表と言われています。


光沢がきれいで肌触りが良く、吸湿性に優れています。


 


◆植物繊維


①綿(コットン)


吸湿・吸水性に優れており、濡れても強度は落ちませんが、


縮みやすくシワになりやすいという特徴もあります。


 


②麻


現在「麻」の名称で流通している繊維のほとんどは亜麻からつくられる


リネンで光沢と通気性があり、熱伝導率が大きいため肌に触れると


涼感を与えてくれます。


 


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 ■化学繊維


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化学繊維は、合成繊維と再生繊維に分かれます。


 


◆合成繊維


①アクリル


天然繊維のウールに似せてつくられた繊維。


椅子張地やカーテン地など、幅広く使用されています。


 


②ポリエステル


強度はどの繊維よりも勝り、風合いや手触り感など


天然繊維とほとんど変わりません。


 


③ナイロン


戦後、丈夫な繊維の代表として生まれましたが


現在はポリエステル繊維におされ、使用量は減少しています。


 


◆再生繊維


①レーヨン


木材の繊維質(セルロース)からつくられた繊維。


光沢や肌触りは良いのですが、強度が少し劣ります。


 


 


最近では、使用済みのペットボトルからリサイクルポリエステル繊維を


つくるなど、石油などの限りある資源を有効に活用するための試みが


進んでいます。


 


また、ご説明した繊維が単独で使われるだけでなく


糸にする際に、メリットやデメリットを補うための混紡をする


ことも増えています。


 


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