家具・インテリアの基礎知識・・・椅子の話 その1
こんにちは、ドマーニ日本橋の冨田です。
今日からは、椅子の構造のお話しです。
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■リビングチェアの構造
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基本的なリビングチェアの構造とパーツの名称です。
①木枠
合板と単材でベースがつくられています。
巾の大きなソファなど最近では金属でベースがつくられることもあります。
(強度やたわみなどの問題から)
②連結構成組バネ
座ったときの荷重により反復することでクッション性を出します。
③ニードルフエルト
金属と木部が接合されるので、音を外に出さないように
吸収させるのと、座ったときのバネあたりをよくします。
④Sバネ
背あたりを良くするために使用します。
⑤テープ
背あたりの保持をします。
椅子のデザインによっては、バネを使わずテープのみで
背あたり感をつくり出すこともあります。
⑥ヘッシャンクロス
ウレタンの落ち込みやバネあたりなどを防ぎます。
⑦ウレタン
バネに近い方は耐久性のあるものを、
表面に近い方は柔らかくタッチの良いものを使います。
一般的に多層になるほど座り心地が良くなり
価値は高まります。
⑧綿
表張り材とウレタンの摩擦を最小にしタッチ感を良くします。
⑨表張り材
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■クッション材料について
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◆スラブウレタン
コンベア上でエンドレスに発砲してつくり、工業生産が可能で
コストも安くできます。
比重・硬度の違いをうまく使い分け、座り心地を調整できるので
家具用に適しており、最も多く使用されています。
◆モールド発泡ウレタン
金型の中に原料を入れ発泡させてつくります。
金型経費が掛かりコストアップになりますが、比重が高く
耐久性に優れています。
◆綿
ウレタンと張地の緩衝剤として、
樹脂加工綿(テトロン・セファーロンなど)が多く
使用されます。
◆羽毛
インテリア用の場合は、体圧がかかりつぶれやすいので
スモールフェザー等を使用することが一般的です。
また、弾力性・湿放散性・保温性などに優れています。
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■ダイニングチェアの構造
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張ぐるみの椅子とは異なり、表面に木の組構造が現れ
木材の特性を最大限生かしてつくられます。
◆代表的な木組みの種類
今回は、基本的な椅子類の構造についてご紹介しました。
次回は、強度や座り心地について、カリモク独自の
取り組みをお話ししたいと思います。