家具・インテリアの基礎知識・・・張地の話 その3
こんにちは、ドマーニ日本橋の冨田です。
先回まで、布地の繊維や織り方等をお伝えしてきましたが
今回は、張地(織り)の種類を詳しくご紹介したいと思います。
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■布張地の種類
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◆平織
平織織機のドビー綜絖で織られたもの。
綾織なども表示は平織となります。
◆平織(ジャガード)
ジャガード綜絖で織られたもの。
◆平織(ゴブラン)
ジャガード綜絖で織られたものの中でも
刺繍柄的なものをゴブラン織りと呼びます。
◆平織(プリント)
単色の平織にプリントしたもの。
手捺染(ハンドプリント)や転写捺染(転写プリント)
などがあります。
◆モケット
パイル織の中で無地調のもの。
表面に糸の断面が表れ毛足のある織物を称しています。
◆金華山織
パイル織機で織られ、花柄や伝統的な柄を称したもの。
地に柄があるものを地柄金華山、パイルに柄があるものを
総詰め金華山と呼んでいます。
◆人口スエード
本革のスエードに似せてつくられたもので、
ポリエステル等の超極細繊維によりつくられています。
◆ニット・プリントニット
織物ではなく編み物。緯編みニットは糸が切れると解けてしまうため
インテリア用は経編ニットが使用されています。
プリントニットは、この表面にプリントが施されています。
◆その他―ビニールレザー
塩化ビニールレザー(塩ビレザー)
ソフトレザー(合成皮革)
特殊付加価値レザー(プロテインレザーやシルフィ―など)
などがあります。
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■繊維と織物の価値
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◆繊維の価値
素材→
一般的には天然繊維(シルクやウール)は高価値ですが
化学繊維を含め、価格は需要と供給のバランスにより変化します。
繊維の太さ→
一般的に細い繊維の方が価値が高いと言われています。
染色→
糸の状態で染色すると品質は安定しますが、
糸の無駄が出るため価格が高くなります。
◆織り方による価値
織機の種類→
単純な平織(ドビー)か、柄織り(ジャガード)かにより
価値が変わります。
色数→
柄織りやプリントともに、色数が増えれば手間がかかり
価格が高くなります。
打ち込み本数→
1インチ間に何本経糸および緯糸が打ち込まれているかにより
価値が変わります。
太糸でざっくりと織ったものより、緻密に織られたものの方が高価値です。
◆仕立て方による価値
柄取り(柄合せがされているか)や
縫製加工(縫い合わせのピッチや蛇行の有無)で価値は大きく変わります。
3回に渡り布地についてご説明しました。
張地(特に布地)は柄や色など様々で、インテリアをご希望のイメージに
仕立てるためには重要な素材です。
また改めてご紹介できれば・・・と思っています。
さて、次回は革のお話しです。