家具・インテリアの基礎知識・・・塗装の話 その1
こんにちは、ドマーニ日本橋の冨田です。
今日はあまり耳慣れない塗装工程のお話し。
塗装と聞くと、色を塗るだけ、と思われがちですが
実は何工程もあり、どれもとても大事な工程なんです。
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■塗装の工程
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①素地調整
機械加工による削り肌をより滑らかにするために
素地の表面をサンドペーパーにより研磨します。
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②素地着色
変化をつけるため素地にムラを付けたあと、
木材の価値を上げるため着色します。
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③下塗り
塗膜の肉持ち感をつくるため、
1回目の透明塗料を塗ります。
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④空研ぎ(中研ぎ)
下塗り後の塗面を平滑にするためサンドペーパーで中研ぎします。
中塗りとの密着をよくします。
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⑤中塗り
肉持ち感をよくしたり表面の凹凸を補うため
2回目の透明塗料を塗布します。
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⑥空研ぎ
中塗り後、2回目の空研ぎを行います。
1回目より目の細かなものを使用し念入りに実施します。
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⑦補色
素地の色ムラと着色時の色ムラを補色し、
違和感のないようにします。
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⑧上塗り
最終の仕上げ、3回目の透明塗料を塗布します。
ここで、目的の光沢や艶を出し、肉持ち感をさらに増します。
これはドマーニのヒッコリーブラウン色のサンプルです。
右側から順に工程が追加されています。
画像だとわかりませんが、実際に触ると、
質感(ざらっとしていたり、つるっとしていたり)がはっきりとわかります。
それぞれの木材に合わせ、より価値を高めるために施される塗装、
しっかりと時間をかけているんだな、ということが伝わると嬉しいです。